ドコモ vs. au 新事業を創る 大手通信キャリア対決!

ソサエティー5.0を支えるのは、データと通信インフラ。大手通信キャリアは、IoTと高速・大容量通信、そしてAIを駆使して異業種との協働を深め、サービス拡充と新事業創成に向けた動きを加速させている。モバイル業界を牽引する二大大手、NTTドコモとau(KDDI)の動向を比較する。

「スーパースマート社会」の未来を模索する2社

ドコモが今後力を入れていくのは、高速・大容量・低遅延の通信規格「5G」のネットワークを構築し、5Gを核にVR、AI、IoTを通じてライフスタイルやワークスタイルを変革する新サービス・新産業を創出すること。たとえばドームでのライブを別会場でもリアルタイムで、しかも8K高精細映像で楽しめたり、3Dホログラフィック映像で別会場のライブを楽しめるといった新しいエンターテインメント体験などが、5Gがもたらす革新のイメージだ。新たな提案を実現する上で欠かせないのは各分野のパートナー企業の力。ドコモは今、「+d」というコンセプトのもとでさまざまなパートナー連携を進めている。

携帯電話普及率が100%を超えた今、もはや国内通信事業だけでは持続的成長が期待できないため、大手通信キャリア各社は事業構造の見直しを迫られている。「au」を展開するKDDIも、単なる通信キャリアから、その技術資産・顧客基盤を活かして日常生活のさまざまな場面でのサービスを総合的に提供する「ライフデザイン企業」への転換を目指している。IoTによって家電の遠隔操作や自宅の状況把握を可能にする「au HOME」のサービス開始はその第一歩で、B2B分野でも、クラウド基盤やデータ分析なども含めた総合的IoTソリューションの提供を目指す。アクセンチュアとの合弁会社設立といったこのところの動きからも、今後の方向性は明白だ。

巨大企業が、スピーディーにフットワーク軽く動くには、外部事業者と連携し、新ノウハウの獲得と共に、ベンチャー支援も強化して、新発想を貪欲に受け入れることが必要不可欠な条件であるようだ。

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