融資に頼らず、投資家からの出資で巨額の資金を調達。そして、株主とのリレーションを深め、成長の原動力に。インフォテリア・平野社長が、起業のファイナンスを語る

平野 洋一郎(インフォテリア 代表取締役社長 / CEO)
――インフォテリアは、1998年の設立当初から銀行からの融資ではなく、投資家からの出資を中心に資金調達をしてきました。
平野:前職で米国のソフトウェア企業、ロータスに勤めていましたが、同社では同僚が次々と起業していました。驚いたのが、資金調達の金額です。日本のベンチャーは数百万円の資金繰りに苦労しているのに、米国では、多くの起業家が億単位の資金を調達していました。
どれだけの資金があるかで、成長の速度は変わり、到達点も変わってきます。資金力に勝る米国のソフトウェア・ベンチャーは、優秀なエンジニアを何人も雇って、迅速にプロダクトを開発する。一方、日本のベンチャーは、受託で日銭を稼ぎながら、空き時間で開発を行う。日本と米国では、竹槍と大砲のような歴然とした差がありました。
資金調達においても、米国のモデルを日本に持ち込まなければ、グローバルで勝つことはできない。そう考えて、投資家からの資金調達を志向しました。
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