2017年10月号
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MPDの本棚

『地方創生は日本を救うか』著者インタビュー 他注目の3冊

小川 克彦(慶應義塾大学環境情報学部 教授)

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−−本書の特徴は何でしょうか。

KPI(重要目標達成指標)を一つの手がかりにして、これからの地域が目指すべき方向を考えてもらう情報検索の道筋を示したデータブックといえます。指標は順位と共に可視化されますと誰もが注目します。学問的な裏付けをもった調査を行うことで,考えるきっかけにしてほしいと思い執筆を進めました。

また地域事例の紹介にも力を入れていますが。一般的な事例集で並べられる成功の側面に捉われず、失敗や課題も基にして未来の施策を構想する本を書きたいと思いました。

−−コンサルタントとの共著ですね。

元々は日立コンサルティングが始めたKPIの研究を共同で進めました。但し179全ては網羅できないので、注目を引く代表的指標を載せました。石破茂地方創生大臣と鉄道を主題に対談の機会を頂いたのを機に、地方創生を本格的に考え始めました。

−−具体的な取組も進められています。

横浜の桜木町駅周辺で「おべんとうプロジェクト」と銘打ち、地域の専門店街がカフェテリア形式で惣菜を提供する事業を企画しました。地域と鉄道には一定の親和性があり、特に愛好家は地域の良さに気づく土地勘が磨かれ

−−元々観光もご研究と伺いました。

観光は異なる地域の人に訪れてもらう営みですから、地域を超えた連携が大事です。例えばグローバルに見ると日本と東南アジアが同じ観光域に含められることが多い。どのような動線を設計し来訪のきっかけを作るかが重要です。

−−今後の展開をお聞かせください。

元々企業勤務の頃から、広義の「ネットワーク」に関わってきました。その観点から、最近各所で盛んな移住促進の施策でも、何を契機につなげるか、その題材として本書が活用されことを期待しています。例えば市町村連携のシミュレーションに本書のデータを使うというアイデアがあり得ます。また私の研究室ではコンビニエンスストアと提携し、特定の地域間で使える「連携通貨」を考えています。本書を一つのきっかけに様々な議論と実践が進むよう願っています。

地方創生は日本を救うか

−−KPIランキングで読み解く日本の未来

  1. 小川克彦・山口信弥(著)
  2. 本体2,000円+税
  3. NTT出版
  4. 2017年7月発行

 

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