2017年9月号
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空き資源活用のアイデア

ビル再生、DIYで「経年優化」 ビンテージ不動産のつくり方

吉原 勝己(吉原住宅、スペースRデザイン 代表取締役)

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老朽ビルを独自の手法で再生し、個性的な「ビンテージビル」を創出。福岡で早くからリノベーション事業に取り組んできた吉原勝己氏は、都市のビルストックの活用を進め、地域に新しい人のつながりを生み出している。

吉原住宅がこれまで再生してきた老朽ビルは、福岡県内で約30棟。リノベーションという言葉がまだ一般的ではない2003年から、福岡市内の老朽ビルの再生に取り組んできた。新築偏重の時代に、リノベーション事業に力を注いだきっかけは、受け継いだ家業の経営難だった。

築60年近い賃貸集合住宅「冷泉荘」を、事務所ビルにリノベーション。イベントが活発に行われるなど、入居者のコミュニティが醸成され、高い稼働率を維持している

吉原 勝己(吉原住宅、スペースRデザイン 代表取締役)

異業種から転身、業界に違和感

東京で会社勤めをしていた吉原勝己代表は2000年、福岡に戻り吉原住宅に入社した。

「当時、当社は福岡市内に4棟のビルを所有していたのですが、どれも築20年以上を経過した古いビルばかり。老朽化が問題となっており、それを周囲に相談すると、口を揃えて建て替えを勧められました。とはいえ、家賃滞納が全体で2000万円近くあるような経営状態で、建て替えのために大きな借金を背負う勇気はありませんでした」

30万円をかけて室内を改装したり、家賃を下げたりしたものの、経営は一向に改善せず。頭を抱えていた時に、たまたま目にした外国の雑誌で、古い建物が素敵な部屋に生まれ変わっているのを見てリノベーション事業を思いつく。

ところが、建築会社やリフォーム会社に相談しても「前例がないから」と、断られる日々が続いた。

「家業を引き継ぐ前、私は医療の臨床研究を行い、目の前の課題解決に力を注いできました。だから余計に、不動産業界に現状を変える発想がないことに愕然としたんです」

以来、吉原代表は業界の常識を疑い、独自の道を歩むことになる。

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