リアル戦国合戦、地方に広がる チャンバラで「わが町の歴史」を体験

各地に存在する戦国時代の城跡や史跡。この歴史資源の魅力を掘り起こし、遊びながら学べる体験型エンタテインメントが、人気を博している。地域活性につながるその活動に、自治体も注目。海外展開も進めている。

2011年8月に第1回が開催された『チャンバラ合戦-IKUSA-』。現在では全国に広がり、5年半で累計2万人が参加している

2016年10月、岐阜の陣場野公園で「関ヶ原の戦い」をモチーフにした『チャンバラ合戦-IKUSA-』が開催された。

ルールは簡単。「刀」を使い、相手の腕に付けたボール型の「命」を落とし合う。「刀」はスポンジ製なので、叩かれても痛くはない。4歳の子供から80歳のお年寄りまで、幅広い世代が楽しめる「世界一平和な合戦」だ。外国人が、喜々として楽しむ姿も見られる。

集団戦のため、戦略・戦術が勝敗を大きく左右する。イベントごとに、歴史にもとづいた物語性が加えられることもある。関ヶ原の戦いでは、「東西合戦」としてチーム対抗戦が行われた。

また、史実にもとづいた陣形で戦ったり、歴史のエピソードを活用したりもする。歴史上の関ヶ原の合戦は、小早川秀秋が寝返ったことで、命運が決したとされる。

『チャンバラ合戦-IKUSA-』では、小早川軍の役を担う参加者が、途中で寝返った場合、寝返らなかった場合の両方で合戦が行われ、それが戦況にどう影響するかを体験する機会になった。

『チャンバラ合戦-IKUSA-』は、歴史を楽しみ、学びにつながる参加型エンタテインメントなのだ。

『チャンバラ合戦-IKUSA-』は、4歳の子供から80歳のお年寄りまで、幅広い世代が楽しめる「世界一平和な合戦」だ

ヒッチハイクで日本を一周

チャンバラ合戦は2011年に始まり、今、全国に広がっている。運営するのは、NPO法人ゼロワン。理事長の米田真介氏は、ITベンチャーのCTOを務めながら、各地への普及に力を注いでいる。

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