2017年1月号
購読申込み のあとに ログイン していただくと全文をご覧いただけます。

地域に広がる酒ビジネス

ワインの理想郷、障がい者が支える 人の可能性を信じる経営

ココ・ファーム・ワイナリー

1
​ ​ ​

知的障がいを持った人たちが、いきいきと働く醸造所。人と自然に寄り添い続けることで、上質なワインを造り出す。そのワインは、2000年、2008年のサミットでも使用された。

1950年代、特別支援学級の中学生たちと、その担任教師・川田昇氏によって開墾されたブドウ畑。当時、一介の教師であった川田氏は、平らな土地に農地を得ることができず、山奥の急斜面にブドウ畑を開いた

ワイン造りにかかわる人が誇りを持って働き、誰もが幸せに暮らせることを目指す会社がある。栃木県足利市のココ・ファーム・ワイナリーは、ブドウ栽培やワイン造りの作業の一部を、知的障がい者の支援施設「こころみ学園」に委託している。

こころみ学園は、ココ・ファーム・ワイナリーに隣接し、平均年齢55歳、最高齢94歳の主に知的障がいを持つ人たち、約150名が暮らしている。池上知恵子氏(ココ・ファーム・ワイナリー専務取締役)の父・川田昇氏が、学校で特別支援学級の担任、福祉センター施設長などを務めた後、1969年に私財を投じて設立した。

ココ・ファーム・ワイナリーの歴史は、川田氏が特別支援学級の生徒たちと2~3年がかりで山林を切り開き、ブドウの苗木を植えたことから始まる。

足利の郊外にあるその場所は、松も大木になれないような急傾斜で石だらけの地層だが、陽あたりが良く、水はけも良い。そこで、やせた土地に適しているキャンベル、デラウェアなどのブドウ栽培、伐採した原木を活かしたシイタケ栽培をこつこつと続けていた。

ところがブドウの収穫には大きな波があり、不作の年は暮らしが立ち行かなくなってしまう。「ならば、ワインを造ればいい」と、川田氏は思い至った。

残り79%

1
​ ​ ​

バックナンバー

メルマガで記事を受け取る

メルマガ会員限定で、
ピックアップしたオンライン記事を
毎日お届けします。

以下でメルマガの登録ができます。

購読申し込みで全記事が読める

2018年4月号「SDGs×イノベーション」完売!

会員になって購読すれば、バックナンバー全記事が読めます。PC・スマートフォン・タブレットで読める電子ブックもご用意しています。

バックナンバー検索

注目のバックナンバーはこちら

最新情報をチェック。

会員になると 最新「事業構想」が読み放題。さらに

会員の特典をもっとみる