「失敗を恐れない日本人であれ」 ユニクロ・柳井氏のメッセージ

世界のアパレル業界で、驚異的な成長を続けるファーストリテイリング。会長兼社長の柳井正氏は「失敗から学び、先入観にとらわれないこと」が成功の秘訣だと言う。柳井氏が語る、日本人や日本企業のあるべき姿とは。
取材協力:U.S.-JAPAN Council Annual Conference

 

左から比嘉・ジェームス氏(ベンチャー投資家)、柳井氏、ジョン・ルース氏(前駐日米国大使)、リズ・ウェッセル氏(ウェイアップ共同創設者兼CEO)。11月9-10日に開催されたU.S.-JAPAN Council Annual Conferenceにて

米日の政財界によるネットワーキング組織、U.S.-JAPAN Council(米日カウンシル)のアニュアルカンファレンスが11月に開催された。その中で、「シリコンバレーと日本」をテーマに、元アップルでスティーブ・ジョブズを支えた比嘉・ジェームス氏(ベンチャー投資家)、前駐日米国大使のジョン・ルース氏、シリコンバレー発スタートアップのウェイアップ共同創設者兼CEOのリズ・ウェッセル氏、ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長の柳井正氏がディスカッションをした。

本稿では柳井氏の発言を中心に、ビジネスがグローバル化する時代の日本人、日本経営者に求められる姿勢についてまとめた。

----シリコンバレーには失敗から学ぶ文化があるが、日本は失敗を許さない、セカンドチャンスを取りにくい文化だと言われる。第二次世界大戦後、世界で最も起業家精神に富んでいたのは日本だった。本田宗一郎や盛田昭夫、松下幸之助はどこに消えたのか。

柳井 僕も不思議に思う。日本は不況を経て、安心・安全だけを望むようになった。その間に、シリコンバレーの起業家はガレージから世界を変えようとした。(TwitterとSquareを創業した)ジャック・ドーシーは14歳のときビジネスを始め、まだ39歳だ。これは驚くべきこと。日本は十分に技術、人材、インフラの全てが揃っているのに、なぜシリコンバレーと同じことができないのか。

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