マスメディア連携の新手法 地域プロのブランディング

「日本人は、高いサービス力を持つが、自身のアピール力が弱い」という課題に着目し、専門家のパーソナルブランディングを始めたのが、ファーストブランドだ。地域マスメディアとタッグを組んだ専門家紹介サイトは、今年、47都道府県を網羅した。

河本 扶美子(ファーストブランド 代表取締役)

大工職人から介護のプロ、英語教師に幼児教育、漢方薬のプロまで。全国各地で活躍する専門家を紹介するWebサイト「マイベストプロ」。各地のマスメディアと連携した地域密着型の新しい情報発信手法が注目されている。新ビジネスの生みの親、ファーストブランド代表取締役の河本扶美子氏が目指すのは、「日本力のアップ」だ。

ファーストブランドは、インターネットを介して日本のサービスを全国・世界へ届けようと、河本氏が2002年に興した企業だ。創業後、数々の事業にチャレンジし、失敗を重ねながら2009年に生み出されたのが「マイベストプロ」だ。事業は着々と成長し、この7月、日本全国47都道府県を網羅。各地の専門家と地域住民をつなぐ情報源として、高い信頼を得ている。

日本人のサービス力の高さに事業チャンスを見出す

「いつか起業したい。中学生くらいの頃から、そう思っていました」

河本氏は、事業家だった祖父の影響を受けて育った。祖父はカフェや喫茶店を中心に絵画を月額で貸し出すという、当時まだ珍しかったストックビジネスを手がけていた。祖父の口グセは「このビジネスを全国に展開して、日本を絵で元気にする」だった。

「新しい何かを考えて、多くの人に幸せを提供し、世の中を変えていく。そういう夢をみることが出来るんだと思いました」

将来は会社を興す、そう決めて大学は経営学部へ。お金の動きを学べるからと卒業後は銀行へ就職。その後、広い世界を見たいと外資系の航空会社に移り、機内通訳や客室乗務員として8年間勤めた。

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