「思いが届く」「人を動かす」ストーリーの語り方 

メッセージを効果的に伝えるためには、しっかりとした構成を考えることが大切。スピーチの代表的な構成法として、「3つの型」を紹介するとともに、それを聴き手の心に届けるための語り方、表現の技法について解説する。

佐々木 繁範 リーダーシップ・コミュニケーション・コンサルタント、ロジック・アンド・エモーション代表

スピーチ、プレゼンのボディ(本論)は、論理的にすっきりと構成することが求められます。今回は、代表的な3つの型を紹介します。

効果的に伝わる「3つの型」

<ポイント提示型>

ポイント提示型は、「取り組むべき改革のポイントは、3つあります」などのように、メイン・メッセージを支える論点(ポイント)を並列に示し、解説するスタイルです。自らの考えを端的に伝えたいときや、あるテーマをわかりやすく説明したいときに有効です。

<ストーリー型>

ストーリー型は、実体験とそこから学んだ教訓を、ストーリー(物語)で伝えるものです。「状況設定→葛藤→解決→教訓」という流れで語ることが基本です。

ストーリー型の良さは、自身が体験したことを、聴き手が追体験することによって、心が動き、話し手の感情が聴き手にも伝わることです。まさに、「感情伝達」が実現するわけです。

使い方のコツとして、自分だけのストーリーを語ることが大切です。自分自身の実体験を語り、そのときに何が見えたか、何が聞こえたか、何を感じたかなど、情景と内面の動きをありありと描写する必要があります。

ありがちなのは、ストーリーを説明してしまうこと。人ごとのように、物事の推移を客観的に説明しても、聴き手の心をつかむことはできません。成功したことだけでなく、経験した困難や葛藤について腹を割って話すことで、信頼の基盤ができ、聴き手の心に訴えることができます。

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