2015年5月号
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マイナンバー/コンシェルジュ型サービス

テレマティクス保険や適応学習 テクノロジー進化が創る市場

月刊事業構想 編集部

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テクノロジーの進化に伴って、パーソナルデータの取得が容易になり、教育や保険、観光などの分野でコンシェルジュ型サービスが続々と生まれている。注目を集める事業領域をまとめた。

教育のデジタル化によって、一人ひとりの習熟度にあった教育を分析・提供するアダプティブラーニングが登場している ©Syda Productions/123RF

 

【観光まちづくり】

手ぶら認証のまちを実現へ

生体認証システムの精度向上により、指紋や手のひら、顔などを使ってリアルタイムで本人証明を行う基盤が整いつつある。

インドのホテルグループであるレモンツリーホテルズは、NECの顔認証システムを導入し、VIP客のコンシェルジュサービスに活用する。カメラに映った人物をVIP客リストと照合し、不意の訪問などにもいち早く気づき、手厚い接待を行える。さらにVIP客のサービス利用履歴データと紐付けられれば、顧客の好みやニーズにあったサービスを提供することができるだろう。また同ホテルでは、警察から提供された犯罪者データベースとも顔認証データを照合するなど、防犯・安全対策にも利用するという。

これは単体の施設・企業での取り組みだが、今後、共通ID基盤が整備されれば、街全体に広げることも可能かもしれない。とくに2020年の東京オリンピック・パラリンピックでは、最先端のIT技術を活用した“おもてなし”が焦点となっている。ウェアラブル端末や顔・手のひらなどの生体認証技術で本人確認を簡便にすませ、入国審査からホテル宿泊、競技会場出入りなどを「どこでも顔パス」で行おうという構想が、国の戦略等に記されている。

実現には、具体的にどのようなインフラが必要になるのか。その姿が垣間見られるのが、会津若松市とアクセンチュア、会津大学が共同で推進するスマートシティ化/アナリティクス産業集積計画における「どこでも顔パスプロジェクト」だ。

ウェアラブル端末や顔・手のひらなどの生体認証技術によって、店舗や交通機関をすべて“顔パス”にする構想が生まれている

昨年末に会津若松市は地域再生計画の認定を受けたが、その中にオリンピック先端技術実証事業として「顔パス・手ぶら決済」の実証を盛り込んでいる。

公開資料によれば、会津若松市中心街の一部を実証地域として整備し、事前登録された利用者の生体情報にもとづいて、地域内で手のひら認証による決済や、顔認証による施設入場などを実施する計画だ。クラウド上に本人認証基盤(本人生体情報、プロファイル情報、カード情報等)を整備し、街中や店舗に各種センサー網を整備。飲食店や買い物、観光施設、レンタサイクルなどの決済や入場を手ぶら化する。個々のユーザーに対するクーポンや広告などの配信といったサービス連携も検証する。

会津若松市スマートシティでは、将来的に、上記のような観光分野以外でも、手ぶら認証を活用する構想を描いている。例えば手のひら認証を保険証や公共交通決済の代わりにし、通院やバス乗車を円滑化する。市民にとっては利便性向上のほか、有事でも身一つで本人確認ができるようになり、生体認証のためなりすまし防止にも役立つ。行政は窓口業務の簡素化やコスト削減が図れる。

実現のためには法制度や市民の理解、共通ID基盤の整備など、さまざまなハードルを越える必要があるが、まちづくりの未来像として注目すべきだろう。

 

【テレマティクス保険】

安全運転度で保険料を算定

保険業界では、テレマティクス自動車保険が注目を集めている。

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