2015年5月号
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クリエイティブのまち青山

銕仙会能楽研修所 「型」が生み出すピュアな個性

九世観世銕之丞(銕仙会当主)

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「青山」は、東京の中心に位置し、ファッション産業の集積として知られている。最先端のクリエイターが集まり、さまざまなクリエイティブ産業の発信点となってきた。青山に拠点を置くクリエイティブな人物やスポットを紹介する。

銕仙会能楽研修所の舞台。この舞台は鎌倉から移設した

青山通り(国道246号線)の表参道交差点をみゆき通りに進んでいくと、コムデギャルソン、プラダ、カルティエなど、華やかな通りが続く。その一角に落ち着いたコンクリート打ちっぱなしの建物が目に入る。銕仙会能楽研修所である。中からはかすかに鼓の音が聴こえる。そこには時代の最先端のまちに違和感なく溶け込んでいる能の世界があった。

銕仙会は、250年前の江戸中後期に観世流宗家から分家した観世銕之丞家を中心とした演能団体である。現在の当主は、九世観世銕之丞氏(58歳)。父親は人間国宝の八世観世銕之丞(故人)、伯父は海外公演なども積極的に手掛け新境地を開いた観世寿夫、俳優としても活躍した観世榮夫という能楽の家に生まれ育った。4歳で初舞台を踏み、青山の移り変わりを見続けてきた。

「翁」観世銕之丞 撮影:吉越研

「赤坂や原宿は戦後、進駐軍がたくさんいて外国人も多く、おしゃれな街という印象。六本木もバタ臭い街。しかし、青山はスーパーの紀伊国屋やユアーズがあるとはいえ、青山通りから一本入れば交通量も少なく、住宅地で静かなものでした。銕仙会も、木造平屋建ての頃は、窓を開け放って稽古をしていると、赤ん坊が寝ているからうるさい、と言われることもありましたね」

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