インターネット登場に比する 自然エネルギーの世界的な潮流

海外に続き日本各地でも始まった、地域エネルギー会社設立のムーブメント。その設立のために必要な資源や枠組みは何か。環境エネルギー政策研究所の飯田哲也所長が解説する。

エーオンが運転するグローンデ原子力発電所。同社の発表は世界の電力会社に衝撃を与えた

インターネット登場に比するエネルギー分野の大革命

昨年12月5日、非常にショッキングな出来事がありました。ドイツの4大電力会社のうち、売上高18兆円と最大の規模を誇るエーオン(E.ON)が、会社を2016年に「エーオン過去社」と「エーオン未来社」に分割するというニュースです。過去社は石炭火力と天然ガス、原子力発電を担当し、未来社は再生可能エネルギーを担います。そして、将来的に過去社は売却し、再生可能エネルギー事業に集中するということです。

東京電力より大きい会社が、「化石燃料は古いから売却しよう」と決断した。エネルギー市場における驚異的な変革が起きています。

これを起こしたのは何でしょうか。ドイツの電力供給における再生可能エネルギーの割合は、2000年に6%でしたが、2010年に17%、2014年末の速報では27.3%にまで上昇しました。この10年間で世界の再生可能エネルギー導入はいっきに増えましたが、その中でもドイツは一番の牽引者です。とくに太陽光発電の量が増えたため、ドイツでは昼間の電気料金が急速に下がり始めています。この結果、エーオン社などの利益が減少しています。

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