ロボット・人工知能が実現する「豊かさ」とは

テクノロジーの進化は、真に人間性豊かな社会を作ることができるか。ロボットと人工知能の世界的権威であるラジ・レディ博士は、世界中の誰もが利用できる公益性の高いテクノロジーの開発を提唱する。

Raj Reddy カーネギーメロン大学 計算機科学科 教授

ひと昔前まで、女性は一日中キッチンで料理を作っていて、男性は外で農業をしていました。それが今日では、1日24時間のうち20%しか労働していません。これが10年、15年後には7%になると言われています。このように、これまでの科学技術の革新は生活の改善をもたらしてきました。

しかし、これからの未来に向けて真に人間性溢れる社会を作り上げるためには、まず地球上全ての人類の基本的なニーズに応え、基本的人権を守ることが重要です。人類の基本的なニーズとは、水、エネルギー、食糧、家、衣服などいろいろありますが、大切なのは交渉して得るものではなく、全ての人に与えられなければいけないということです。基本的人権とは、自由、生命、幸福を追求する権利です。何をすれば人間性豊かな社会を作ることができるのかを考える時、この2つのポイントと押さえながら、拡張性があり、持続可能かつ誰にでも入手可能なソリューションの創造を目指さなくてはいけません。

そう考えると、例えばGoogleなどが開発している自動運転車は、生活を改善するかもしれませんが、この条件に当てはまりません。現在、車を所有しているのは世界の人口の15%で、自動運転車を買えるのは恐らくその半分程度でしょう。誰にとっても手に入りやすいかという問題以外にも、化石燃料を使っている車は環境面で問題があります。

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