2015年1月号
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チェンジ・リーダー

「受け売り症候群」の解決策 身の丈で考える変換力と自分主語

松田 智生(三菱総合研究所 主席研究員)

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事業を構想し、周囲の人を巻き込んで行くためには、自分の言葉で語りかけることが必須である。しかしながら、流行のビジネス本や有名なエピソードから言葉をそのまま借用し、何も実現しない「受け売り症候群」が多々見受けられる。そうならないように、今から何をすればよいだろうか。

受け売り上司とは?

「この新刊の経営書、読んだ?こんなことが書いてあるんだよ。うちでもやろうよ。」、「この前、社外のビジネスセミナーに出てきたのだけど、あのテーマパークや有名ホテルの顧客満足モデルは凄いよ。うちでもを取り入れようと思うんだ。」と周囲に熱心に語るを見かけることが多い。

こうしたリーダーは、自分の身の丈を考えずに、流行りの書籍やセミナーから得た情報をそのまま周囲に押しつ付けるのが特徴だ。つまり「受け売り症候群」である。

この受け売り症候群の口癖は、「この本では」「あのセミナーでは」「あの会社では」と「~では」が乱発されていることであり、こういう人は「ではの守(かみ)」と言われる。そして「ではの守」の受け売りは、いつも「他人主語」だ。だから言葉に魂がこもっておらず説得力がないので、周囲は心の底から共感できないのだ。

例えば、いくら著名なテーマパークやホテルの顧客満足モデルに学べと言っても、それは予算や人員も潤沢だから可能であり、限られた予算と人数で奮闘している自分の部署では、受け売りで「全てのお客様に最高のサービス」とで言ったところで説得力がない。

また、「インプット大好き症候群」というのもある。これは経営書やセミナーで学んでインプットすることが大好きな人、あるいは異業種交流会への参加やそこでの人脈形成が半ば趣味化しているような人だ。いくら経営書やセミナーでインプットに励んでも、あるいはいくら名刺を配っても、行動のアウトプットが伴わなければ意味がない。

ドラッカーやポーターを読んでも、バランス・スコアカードやシックスシグマを使っても、自分の職場の身の丈に置き換えて、実際に行動しないと何も変わらないのである。数年前に「もしドラ」(もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだらという)という本がヒットしたが、その後読者の職場は劇的に変わっただろうか?

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