2014年11月号
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女性トップランナー

世界初の商品は主婦の子育て経験から 「はじめての傘」を開発

吉田ひろこ(マイファースト 代表取締役)

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空気を入れるだけで開く、ビニール製の傘が誕生した。金属部分の骨組みを持たない傘は、子どもにも安全な商品。子育ての経験から出たアイデア商品は、世界からも注目が集まっている。

吉田 ひろこ(マイファースト代表取締役)

子育て中の経験を商品開発のアイデアに

折りたたむとシステム手帳のサイズになる、まったく新しい傘が昨年の6月に発売された。全部がビニール製で、空気を吹き入れるだけで簡単に膨らますことができ、傘の形に開く。

金属や堅い部品などを一切使わず、持ち手もすべてビニール製。1歳半~3歳ぐらいまでの子どもたちを対象とした商品「はじめての傘」だ。遊び感覚で持ちながら、傘の使い方を学ぶことができ、大人にとっても手がかからず安心して見守ることができる。

消費者の「あったらいいな」というアイデアを具現化したこの商品は、特許も取得。“空気で膨らませる傘”はこれまで特許取得に至った例がなかった。

企画開発を行ったのは、マイファースト代表取締役の吉田ひろこ氏。きっかけは、主婦だった吉田氏が夫や友人たちと交わした何気ない会話だったという。

「主人がクリエーターだったため、周囲にそういう友人も多かったので、ある時、『コンサートグッズで何かおもしろいものない?』と聞かれ、『傘はどう?』と答えたのが最初のきっかけです。でも荷物になるので小さくて軽い、ポケットにも入るような『究極にたためる傘』があればいいな、と考えました」

話はその場だけで終わらなかった。吉田氏は、空気を入れて膨らませる浮き輪のようなタイプの傘ができないかと考え、夫のつてを頼りビニール会社を訪ねた。満足いかなければ別の工場を探し、いくつかの試作品を作った。吉田氏がまずその試作品を見せたのは、自身の“ママ友”だった。すると、評判は上々。そして、『子ども向けのものがほしい』という意見をもらった。吉田氏自身も5歳と中学1年生の二児の母。企業で営業を担当していたが、出産を機に退職し、子育てに邁進してきた。その中で、「傘」は子どもに持たせたくないアイテムだった。子どもが傘を上手く持てなかったり、振り回して車を傷つけたりすることがあり、取り上げてしまうという経験をしてきた。

「周りのお母さん方も同じようなことを経験していて、子ども向け商品のニーズを実感しました」

顧客ターゲットは“祖父母”

2013年2月、都内で開催されたギフト・ショーに初出展。多くのバイヤーから「おもしろい」と興味を抱かれ、名刺交換をした会社は300社ほど。新製品コンテストでは準大賞を受賞。メディアにも多数取り上げられ、一気に注目を集めた。しかしこの時は試作品しかなかった。

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