「デザインは未来志向か?」 前代未聞の車の新商品開発

新製品開発を意味する「R&D」。広告会社が飲料や食品などのR&Dを担当することもあるが、筆者はこれまでにない“車”の開発を行う機会に恵まれ、画期的な車作りを提唱した。

国内営業局長時代。1991年、博報堂オフィスにて

広告会社が車のR&Dを担当

1983年に営業部長になったとき、我々の部へ十数人の人達が参集してくれたが、その中に一人、車のアカウントを持ってきた仲間がいた。

車のメーカーは言うまでもなく、得意先として、広告会社にとっては「垂涎の的」である。この車メーカーは国内の代表的な会社ではあったが、残念ながら我が社の扱い額は当時微々たるもので、言わば同社に出入りしている広告会社の中で3番手、4番手の存在であった。しかしその会社の懐の深さを考えると重点開発得意先であることは言うまでもない。担当の仲間共々、私もかなり足繁く通ったがなかなかチャンスは巡って来なかった。

得意先の宣伝部長のAさんは大変温厚篤実なお人柄で私は大好きであった。このAさんが人事異動で広報部長に移られた。広報部長も広告会社にとっては重要な相手ではあるがやはり宣伝部長と比較すると間合いが違う。

従って、どうしても広告会社の担当者の訪問頻度は両者の間に差が出てくるのが普通である。私の場合は広告扱いが少ないこともあって両者へ同じ頻度で通っていた。一つには私は前述の通りA部長が大好きだったので同社を訪問する時は必ず広報に立ち寄って雑談をして帰るのが習慣化していた。

会社にとって為になるのは”新しい経験”

ある日、そのA部長から私に電話が入った。「神保さん、ちょっと相談したいことがあるので時間のある時、寄ってくれますか?」

私は即日Aさんを訪ねた。「どんなお話でしょう?」

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