フロンティア「水辺」に注目
これまで、日本のほとんどの場所では水辺や水上はうまく活用されてこなかった。しかし規制緩和によって、その利活用に注目が集まり始めた。新しいビジネスフィールドである、水辺の可能性とは。
まちづくりを考えた時、意外な盲点になっている場所がある。水辺と水上だ。川や海が間近にあるまちでも、河川敷が整備され、遊歩道がある程度で、その特徴が十分に活かされているとは言い難い。それは治水や安全性の理由もあるのだろうが、「まちの一部」として注目されてこなかったともいえるだろう。
しかし、水辺や水上はコミュニケーションやレジャーの場所としてのポテンシャルが高い。例えば、京都では古くから夏の季節、鴨川沿いに「川床(納涼床)」が設置され、まちの風物詩となっているし、大阪では河川を「大阪が誇るべき資産」と捉え、「水都大阪」というコンセプトのもとで水辺と水上を活用したさまざまなイベントを行っている。
新しいビジネスを生み出す場所として、非日常体験ができる水辺や水上は決して小さくない可能性を秘めているのだ。
オープン化する水辺・水上
非日常を楽しむ場に
都市に新しい「水上経験」をつくることをテーマに活動するボートピープルアソシエーション代表理事の井出玄一氏は、水辺と水上の魅力について早くから注目していた一人。井出氏は2000年から2年間、古い貨物船を借りて内装をバー風に変え、芝浦の運河に浮かべて水上ラウンジ「Life OnBoard(LOB)」をオープンさせて話題を呼んだ。
今でも受けそうなこのアイデアは、どのようにして生まれたのだろうか?
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