2014年8月号
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水ビジネス

事業化に動き出す温泉発電

小黒由貴子(大和総研環境調査部主任研究員)

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日本固有の温泉資源は、観光・宿泊業以外にも利用可能性がある。それは発電だ。これまで、温泉のお湯を使うバイナリー発電は高コストなどが理由で普及しなかった。しかし、規制緩和と補助制度の充実によって事業化のチャンスが見え始めた。

温泉資源が豊富な日本で、バイナリー発電は大きな可能性を秘めている(大分県別府市の温泉)
Photo by 663highland

全国的に再生可能エネルギーの導入が加速する中で、メガソーラーや風力のような大規模のものではなく、小規模のエネルギー源も注目されている。代表例が小水力発電。全国的に導入が増えており、住民が主体となって発電所を設置し、地域づくりに活かす好事例もある(岐阜県石徹白の事例を参照)。

そんな小規模エネルギー源のひとつとして現在、注目度が高まっているものが、バイナリー発電だ。

これは、中低温の熱水や蒸気を熱交換することで水より沸点の低い液体(ペンタン、アンモニアなど)を蒸発させ、その蒸気でタービンを回して発電する方法。100度前後の温泉や工場排水で発電することも可能になる。温泉地であれば、既に湧出している温泉で発電できるため、採掘のコストがからないというメリットもある。

導入を阻む地域の不信感

海外を見渡すと米国、フィリピン、ニュージーランドなどでは既に百メガワット以上の発電設備が導入されているのに対し、温泉が豊富で地熱のポテンシャルが高い日本ではこれまでほとんど導入されてこなかった。

バイナリー発電の事情に詳しい大和総研環境調査部主任研究員の小黒由貴子氏は、その理由についてこう語る。

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