「変わらぬ信頼」は変革の証

都内定期観光の老舗であると共に、日本を代表する観光バス会社「はとバス」。時代を超えて「変わることのない上質なサービス」を提供する同社は、国内市場縮小など急速に進む環境変化の下、今どのような取り組みをしているのか? 金子正一郎社長に話を聞いた。

「いつも変わらない」安心感
それは“絶えざる変革”の証

日本人客には、今もなお、東京スカイツリーを絡めたコースが大人気だ

世の中には、「いつ行っても、変わることのない上質な商品やサービスを提供してくれるお店や会社」が存在する。人々は、そこに安定や安心を感じ、信頼を寄せる。

では、実際に、そうした店や会社が、時代を超えて変わっていないのかと言えば、その答えは、もちろんNOだ。人びとの価値観や嗜好が、非連続・現状否定型でどんどん移り変わってゆくことは言うを俟たない。それにも拘わらず、「いつも変わらぬ上質な商品やサービス」を感じさせてくれるというのは、結局、その店・会社自身も、環境変化に即応して、非連続・現状否定型で変わり続けているということだ。

ただ、その変わり方が、「不変」の対象をしっかりと貫徹しつつ、「革新」の対象に関しても、短期間での急激な変化ではなく、長期変動を見据えた漸進的変化を志向しているために、それが結果として、顧客層に「変わらない」安心感を醸成することになる。

観光バス業界において、日本を代表する存在と言って過言ではない「はとバス」など、その典型例であろう。

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