2014年6月号
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伝統菓子で高価格帯市場を開拓

遠藤 貴子(つ・い・つ・い代表取締役)

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桐の箱に竹のかご、和紙など、まるで大切な着物のようのようにやさしく包まれている“あられ”がある。品質は良かったものの売れ行きで苦戦していた伝統菓子を見事生まれ変わらせた若き経営者の革新的な手法とは?

遠藤 貴子 つ・い・つ・い 代表取締役

WEBの力で伝統菓子に光を

“あられ”というお菓子に庶民的なイメージを抱く人が多いかもしれない。「つ・い・つ・い」の代表の遠藤貴子氏が最初にこの商品を手にした時も、まさにそういった印象だったという。

「新潟の米菓工場で作られているもので、頂き物としてよく食べていたのですが、缶に入っていて、見た目は茶色い、一般的なあられでした。ただ味は抜群においしかった」

そんなとき耳にしたのが、その工場が売り上げに苦しんでいるという噂だった。日本の伝統的な食品であり、新潟県推奨品種の「わたぼうし」という甘味と粘り気のある餅米を使用している質の高い商品。「消えてしまうのはもったいない。何か貢献できたら」と考えたのが、起業のきっかけだった。

そして2008年、あられを売り出すため、会社を設立。米菓工場の提携会社として、ネット販売から事業をスタートさせた。当時28歳。遠藤氏は金融業や不動産業などを転々としていたが、ネット販売のキャリアはなんと学生時代に遡る。

「大学生の時から、気に入った洋服を買い付け、ネットで販売していました。アルバイトもしていましたが、言わば時間の切り売りでしかない。一方、WEBは、自分のやったことで対価が返ってくる。東京にしか売っていない洋服に地方や外国からも反応があって。小さなページを通して世界とつながるネットの可能性をすごく感じました」

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