危機感を力に変えた、J得点王。

昨年、31歳にして自己最多の26ゴールを決めてJリーグ得点王に輝いた川崎フロンターレの大久保嘉人。2009年から4シーズン所属していたヴィッセル神戸では、総得点が27ゴールだった。「大久保は終わった」という評判を覆して再び覚醒した点取り屋は、これまで常に危機感を抱いてきた。その危機感が進化の鍵を握る。
Photo by Masakazu Yoshiba text by Io Kawauchi

 

「このチャンスを逃したら、もうダメだめかもしれない」「俺、終わったな」「危機感」。

大久保嘉人は取材中、過去を振り返りながら何度もこういった言葉を口にした。

意外、ではないだろうか?どちらかといえば困難に直面しても挑みかかるようなタイプに見える。しかし、実際は違った。

ピンチに陥る度に、胸のうちでは「もう後がない」と追い詰められていたのだ。

その切迫感が今の大久保を形作ってきたのかもしれない。大久保はなんとか土俵際で踏ん張り、自分が生き残る道を見出して、盛り返してきたのだ。

負傷時に活きた高校時代の経験

そんな大久保の原点は高校時代にある。

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