ライフログビジネスの好機

ウェアラブルコンピューターはライフログの取得を容易にする。ライフログの流通拡大はどのような事業機会を生み、一方での課題は何か。野村総合研究所の安岡寛道上級コンサルタントに聞いた。

ライフログの急増で変化するマーケティング手法

野村総合研究所 安岡寛道上級コンサルタント

ライフログとは、人間の行いをデジタルデータとして記録に残すことを指し、基本属性・行動情報・付加情報の3つから構成される。基本属性とは氏名や生年月日、職業、パスワードなど。行動情報とは移動、商品購買、健康・医療などの履歴を指す。付加情報は、信用情報や属性や履歴の分析結果のような2次的な加工データのことだ。

ウェアラブルコンピューターの普及によって、こうしたライフログの把握はより簡単になる。Google Glassを始めとした眼鏡型端末ならば、利用者の見たもの、聞いたもの、話したものも記録できる。Fuelbandなどリスト型端末は、血圧や健康状態のデータを常に記録できるわけだ。

「ライフログのデータ量が増えるのは間違いありません。PCや携帯電話では能動的な動作でしか残せなかったタイプのライフログも、ウェアラブルコンピューターならば常時把握が可能になりますから、データ量は例えば10倍程度にもなるかもしれません。

眼鏡型ならば『ながら』行動ができるので、人間の時間は2倍にも3倍にも使える。このように生活が変わるとマーケティングにおけるプロモーションの手法も変化していくでしょう」と野村総合研究所の安岡寛道上級コンサルタントは指摘する。

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