「和食」グローバル化への課題
東京オリンピック決定後、和食がユネスコ無形文化遺産に登録され、日本食、日本文化が世界からますます注目を集めそうだ。新たな商機に挑むためにすべきことは何か、服部幸應氏に話を聞いた。
昨年7月にロンドン市内で開催された東京オリンピック招致レセプション。会場でIOC委員にふるまわれた料理の陣頭指揮をとったのが服部幸應氏だ。
「東京の招致でしたから、江戸前寿司の老舗『銀座 久兵衛』と、創業250年の歴史を持つ麻布の蕎麦屋『更級堀井』の店主らに訪英してもらい、東京の食でおもてなしをしました。準備等に苦労は伴ったものの、素材から味つけ、盛りつけに至るまで誠心誠意を尽くした料理は、IOC・ロゲ会長をはじめ、舌の肥えた各国の委員たちに好評でした」
招致成功の一因は「和食」
東京オリンピック招致が決定した時は、おもてなしの努力が報われた喜びを実感、「招致成功の一因は料理にあると思っています」と服部氏は誇らしげに振り返った。
その数ヵ月後の12月4日、今度は日本人の伝統的な食文化、「和食」がユネスコ無形文化遺産の登録決定。四季折々の新鮮で多様な食材を使用、自然の美しさを表した盛りつけ、栄養バランスに優れた健康的な食生活、正月行事などの年中行事との密接な関わりなど、「自然の尊重」という日本人の精神を体現した食に関する社会的慣習が高く評価された。
これを契機に、日本食や日本の伝統的な食文化が世界に脚光を浴びるのは間違いない。
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