目に見えない投資こそが優れた住民サービスを作る
地方自治体でのIT活用が急速に進む一方で、情報漏えいなどのセキュリティリスクは増大している。自治体の抱える課題とは何か。総務省担当者に聞く。
地方自治体での情報漏えい事故が多発している。地方公共団体のIT利活用促進や情報セキュリティ対策支援を担当する、総務省自治行政局地域情報政策室の須藤正喜課長補佐は、現状を次のように分析する。
「住民基本台帳や税金の管理などにITシステムを利用しない地方自治体は存在しないでしょう。自治体クラウドの推進や2016年の共通番号制度の開始で、さらにIT活用は広がるはずです。一方でセキュリティ対策の面では、自治体によってまだまだ温度差があります」
これが顕著に現れているのが、Windows XPのサポート期間終了問題。全国の地方公共団体が保有する約203万台のパソコンのうち、サポート期間終了までにソフトウェア更新が完了しない台数は約27万台、13.1%にのぼる(10月22日時点、総務省調べ)。不正プログラム感染や不正アクセスによる情報漏洩のリスクが懸念される。
「セキュリティ対策は目に見えない投資のため、優先順位が低くなりがちです。しかし、住民の個人情報を預かる自治体は、情報漏えいへの意識を民間よりも高く持つ必要があります」と須藤氏は強調する。
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