継続する力の、強さ。

MySpaceの活用、自ら行うアートワーク、広告畑だった本村耕平氏の起用、数多くのコラボ―たむらぱんは、プロモーションとレコード店を軸にした、かつての日本ミュージックシーンの「次の生き方」を象徴するようなアーティストだ。そこには、CDの大量消費が終わりを告げた時代、ポップミュージックのサバイバルの答えが存在している。メジャーデビューから、最新アルバムまで、たむらぱんの試行錯誤を探る。
Photo by 下屋敷和文

 

たむらぱん。

日本のポップミュージックに関心があれば、一度は目にしたことがあるアーティストだろう。やわらかいアーティスト名の由来は本名の「田村」と、フランス語でウサギの意味を持つ単語「lapin(ラパン)」を組み合わせたものだ。

たむらぱんの歌詞は、聞く者に沁みるように響く。

現代社会を生きる女性の、リアルな等身大の感覚が、ポップな音像と重なりながら、リスナーを捉えて離さないのだ。

そうしたこともあってか、男女問わず、幅広い層からのリスナーを獲得している。

「パズルみたいな世界を完成させたいのに足りない ピースが足りない 無いから何で埋めようかな 埋まるかな 穴」/ラフ

たむらぱんには、独自の特徴がいくつもある。長い下積み期間を経て、インターネットの活用で人気に火がつき、そこからメジャーデビューに至ったこと。早稲田大学文学部卒という才女であること。作曲、作詞のみならず、アートワークまで手掛けるアーティストであること。日本のミュージックシーンにおいて、極めてユニークな存在と言えるだろう。

デビューは2008年。CDの売上が一部のアイドルグループを除いて急激に減少し始めた時期である。08年以降のデビューでも、すでに活動を休止しているミュージシャンも少なくない中、たむらぱんは高い評価と人気を獲得し、活動を続けている。

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