3Dデザインツールの進化

3Dプリンターや3Dデータの利用が個人レベルに広がった理由には、3次元デザインツールの低価格化やインターフェイスの改善もあるだろう。CADメーカーはMakers革命にどんな期待をしているのだろうか。

Autodesk 123Dシリーズ。パーツモデリングのDesign(写真1)、平面データ作成のMake(写真2)、指先でモデル造形ができるSculpt(写真3)、キャラクターモデリングのCreature(写真4)などを無償提供している。

CADはアイデアを生むツールに

1億5000万件。これはCADソフトウエアメーカーのオートデスクが、4年前にリリースを始めたコンシューマー向けアプリの累計ダウンロード数だ。「当社のプロ向けCADソフトウエアのユーザー数は創業から30年で1300万人です。この数字を見ると、今世界で起きているMakersムーブメントの大きさがよくわかります」と同社・技術営業本部シニアマネージャーの塩澤豊氏は言う。

オートデスク 技術営業本部
塩澤豊シニアマネージャー

オートデスクがコンシューマー市場に目を向けるきっかけは、3DプリンターではなくiPadの登場が発端だった。現在の3Dプリンターと同じように、発売当初のiPadは「使い方」が不足していた。「端末の真価を引き出すアプリは少なかった。ちょうどその時、オートデスクは工業デザインツールを応用したSketchBookをiPad向けに投入しました」。指先でデザインできるこのツールは世界で爆発的なヒットとなった。

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