想定外の使い方がヒットを生む──対談 ものづくり系女子 vs <br />3D事業経営トップ

急速な3Dプリンターの普及は、未来のものづくりをどう変えるのか。異業種から3Dプリントサービスに参入したDMM.comの代表取締役松栄立也氏と、「ものづくり系女子」として活動する神田沙織さんが可能性を語った。

DMM.comは、クリエイターが3Dデータを販売できるマーケットを創設するなど積極的にプラットフォーム化を進めている。2008年から3Dプリントに携わる神田さんがこの動きに興味を持ったことから、今回の対談は実現した。

神田  松栄さんはどうして3Dプリントの業界に進出されたんですか?

松栄  当社の本業はデジタル商品の販売なんですが、リアルなものの方がマーケットは大きいので、何かやりたいなと思ったんです。でも、普通にやったら大企業に負けてしまうので、大企業が絶対に投資しないような分野と考え3Dプリントサービスに進出しました。この分野は、次の年には半分の値段で性能2倍というマシンが必ず出てくるので、大きなメーカーはなかなか手を出せないでしょう。それに、3Dプリンターでものづくりをすること自体がカッコいいと思ったんです。いろいろなクリエイターの方にプラットフォームとして使って欲しいですね。神田さんはなぜ3Dプリントに関わるようになったんですか?

神田  カッコいいから、というのは素敵ですね。私の場合、最初に入った会社が3Dプリントのサービスをやっていたんです。B to Bで機械設計の試作品を作っていたんですが、就職した2008年にリーマンショックが起こり、一番大きな顧客だった自動車会社も外注費削減となり一時的に発注が止まりました。それで機械が空いてしまったので会社に、B to Cをやりませんか?と提案しました。そのB to Cのサービスが始まったのが2年後の2010年です。

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