継続的な需要のありかを探る

発明から実用まで、3Dプリンターには長い歴史が存在する一方で、急速に市場が拡大するとすれば、オペレーターの数が不足してくることは明らかだ。つまり、ハード面よりもソフト面に、ニーズの裾野は広がりを見せている。

継続的な需要はどこに

3Dプリンターは、3D CADと共にすでに20年以上設計製造業の試作分野で盛んに使われて来た設備だ。以前は「RP(Rapid Prototyping=素早い試作)」や「光造形」などと呼ばれて来た工作機械であり、20年続いた道具は今後も発展しながら同じ目的に使われ続けて行くと考えられる。この市場の継続性、発展性に疑う余地はない。

3次元CAD「MoI 3D」で、元のデータを元にオリジナルの図面を親子で作成していく

他の工作機械と異なる点は、機械メーカーと材料メーカーが同一であることだ。むしろ印刷用プリンターに近い特性があり、工作機械としては珍しく「サプライ品ビジネス」が行われており、継続的な需要の最たるものと言える。

ただし、この製造業向けの市場は、成熟したレッドオーシャンそのものであり、専門性も非常に高いため、あらゆる面でこの市場への新規参入は大変な苦労を伴うものと想像できる。

逆に、昨今話題となった「小規模集団・個人による製造業」や「趣味としてのモノづくり」という文脈では、まだ始まったばかりだ。

それだけに、この市場が継続するか、一過性の話題とブームで終わるのか――は、予測が難しい状態と言えるだろう。ただし「小規模集団・個人による製造業」がプロフェッショナルな用途であるならば、これはむしろ20年以上続いて来た伝統的な市場が廉価な方向に拡大したと捉えることが妥当だと思われる。

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