得意先の信頼を受けて、数々の事業に着手

博報堂に入社し、営業部に配属されて「サッポロ一番」の新発売を任せられる。当時最先端のエリアマーケティングを駆使し、関東と関西で二大ヒットを遂げた。得意先やCM出演者の心をつかむ行動が信頼につながり、新たなビジネスを創りだした。

「長崎タンメン」撮影現場にて、ミヤコ蝶々氏と神保氏

コマーシャル提案で初戦果

入社して配属も決まり、いよいよ実践となる。最初はいくつかの得意先のアシスタント業務に就いた。当時、「AE」という言葉が業界の中に浸透し始めていた。AE(アカウント・エクゼクティブ)。日本語に訳せば「得意先担当責任者」と言ったところか。その下にAA(アシスタント・アカウント・エクゼクティブ)というポジションがある。そのAAになった。得意先を何社も持たされて、実戦の中で仕事を覚えていく。

龍角散、津村順天堂、松坂屋など中堅の得意先が私の担当であった。そしてもう一つ「三笠産業」という建設土木機械メーカーがあった。フジテレビにテレビスポットを出稿しておりほとんど動かない。コマーシャルも一種類で淡々と出稿している。

この手の得意先はある意味で広告会社にとって有り難い存在ではある。黙ってフォローしていれば収益が上がる。しかしながら私はアシスタント業務をしながら何かもの足りなさを感じていた。もう少しインパクトのある広告が出来るのではないか。そこで2年程先輩のAEに相談してみた。

「あの得意先に新しいコマーシャルフィルムの制作を提案したいのですがどうでしょう?」。彼は「提案はしても良いけど多分良い応えは帰って来ないと思うよ。でもやりたいんならやってみたら」と許可してくれた。「よし、やってやろうじゃない」 コマーシャルフィルム(CF)の制作を担当している部局の中に坂爪さんという先輩がいた。後年彼には花王関連で大変お世話になるのであるがこの時は大した面識もない。ただ、彼が大変親切で、絵がうまいことを知っていた。彼に相談に行った。「土木建設の機械なのですが、今のCFはあまりにもカタログ的だと思うんです。何かこうもう少し楽しくなる様なシチュエーションか音かほしいのですが」。そんな私のリクエストに答え従来のCFよりヒューマンな楽しさを感じるCFコンテを作ってくれた。

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