21歳の発想で差がつく大学生のためのキャリアフォーラム

社会はますますグローバル化が進み、企業は世界に打って出なければ生き残れない時代になっている。日本では若者の内向き志向やゆとり教育による競争心の低下が指摘される中、新しいことに挑戦しようとする志の高い若者は確実に存在する。

事業構想大学院大学が主催した「大学生のためのキャリアフォーラム」には、第一線で活躍する起業家4人が登壇し、経営者としての考え方や生き方、そして若者に期待することが語られた。

ニコニコ動画を立ち上げた、杉本誠司氏(ニワンゴ代表取締役社長)は、人と違うことに魅力を感じ、常に挑戦を続ける経営者である。「社長になるとは思ってもいなかった。予想外のことでもいろいろな経験をしたことで物事を見定める力がついた。力がつくと、上手くいかない時に経験から新たな道を見出すことができる。是非、多くの場所で多様な経験をして欲しい」と、新しいことに取り組む楽しさと達成感について語った。

最年少で上場を果たした女性社長の経沢香保子氏(トレンダーズ 代表取締役社長)は、経営者かつ3児の母として働く女性の代表である。「私の就活時代は女性が内定を得ることは困難だった。第一線で活躍できる場を求めて男女平等の会社に就職し、その後、起業を選んだ。壁にぶつかった時や経営が不安定な時は、もっと社会や人の役に立ちたいという気持ちを強くし、それが良い転機をもたらした」と、体験談をもとに向上心の大切さを語った。

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スープストックトーキョーの仕掛け人、遠山正道氏(スマイルズ 代表取締役社長)は、三菱商事初の社内起業をした経営者である。「やりたいという強い意志があれば、その活力によって困難を乗り越え、続けていくことができる。経営は想像していた以上に大変なことが多いが、あきらめずに行動をすることで、協力者も自然と寄ってきてくれた。意志のある行動に、神様はおまけをつけてくれると私は思う」。

山崎大祐氏(マザーハウス 取締役副社長)は、米国大手証券会社エコノミストを経て、 マザーハウスを軌道に乗せた行動派の経営者である。「周囲には事業を全否定され、バッグが売れない日も続いたが、どうしたら売れるのかを24時間考え、寝る間も惜しんで仲間と話し合い、何ごとも自ら行動した。起業は目的ではなく、手段である。

やりたいことがビジネスで達成できることなら起業すると良い。自分の可能性を信じて未来に向けて頑張って欲しい」と熱いエールを送った。

フォーラム開催中にはツイッターで多数の質問が出されたが、人脈の作り方について、経沢氏は「会いたいと思われる魅力をつけること」。やりたいことを明確にするポイントについては、「どんな仕事にもやりがいはある。仕事を始めてからでもやりたいことは見つかる」と、遠山氏が自身の社内起業の実体験をもとにアドバイスをした。

参加した学生からは「経営は思っていたより大変で、それでも実現したいという強い信念が心に響いた」「話を聞いて、自分がやりたい具体的な事業が見えてきた」「仕事に対して前向きに考えられるようになった。自分の心に素直になって将来を考えたい」との声が挙がった。大学在学中に起業する意志のある学生も多く、先輩起業家たちによる経験談と本音に、未来への道が照らされた様子だった。

事業構想大学院大学は、社会人向けの専門職大学院大学であるが、そのエントリー層となる高い志をもつ学生の支援に力を入れていく計画だ。今後のフォーラムや個別テーマのセミナー開催については、事業構想大学院大学のfacebookや月刊事業構想にて情報を発信していく。

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