2013年7月号
購読申込み のあとに ログイン していただくと全文をご覧いただけます。

イノベーティブ人材 探し方と起用法

多様性の中で個人を確立 「異文化力」は実践で磨かれる

江川雅子(東京大学 理事)

0
​ ​ ​

外資系金融機関、ハーバード大学、そして現職の東京大学理事と、世界の第一線で活躍し続ける江川雅子氏。グローバル・リーダーに求められる資質とは何か。自らの経験を通じて感じた、グローバルで活躍するための秘訣を聞いた。

──グローバルな環境に身を置くことの重要性について、どう考えられていますか。

江川 私は国際的に活躍する仕事に就きたくて、高校生のときに1年間、カリフォルニアに交換留学をしました。言葉はもちろん、考え方や文化の違う人たちと向き合いコミュニケーションをとるという、とても貴重な実践の場になりました。

なかでも刺激を受けたのが、自分の頭で考えることの大切さです。日本では女性は控えめであることが求められますが、海外ではレストランで何を注文するかといった小さなことから、政治や経済の話まで、あらゆるものに「自分の意見」が求められます。

企業も外資系は日本企業とは異なります。責任の範囲や意思決定の方法が明確で、スピード感ある経営が特徴の外資系企業には、実に多様な人材がいます。

私が最初に働いたニューヨークの外資系金融機関にも、国、言葉、文化、考え方などの違うさまざまなバックグラウンドの人がいましたが、彼らと仕事を進めるためには常に自分の頭で考えて意見を伝えるよう心がけなければなりません。自分と異なる文化のなかでも柔軟性を持ち、冷静にはっきり意見を発信する力が求められます。私はこれを「異文化力」と呼んでいます。

外国人と接する実践の場が重要

──コミュニケーション能力については、どう捉えていますか。

江川 異文化力が、まったく異なる環境で平常心を保つ力だとすれば、コミュニケーション能力は、異なるバックグラウンドの人と心を通じ合うマインドセットのようなものです。

海外で人と交流するときは、英語の上手な人が外国人と仲良くなるとは限りません。英語はツールの一つであって、積極的にコミュニケーションをとる姿勢が重要になります。

英語のスキルを高めることは大切です。日本の英語教育についてはいろいろな意見がありますが、インターネット全盛の現代、英語を話す人の大半はブロークン・イングリッシュで発音や文法の間違いなど気にしていません。日本人は恥ずかしがりやなうえに、正しく話さなければと思ってしまい、せっかくの機会を失っているのかもしれません。何よりも「話す」という実践の場が重要です。

残り49%

0
​ ​ ​

バックナンバー

メルマガで記事を受け取る

メルマガ会員限定で、
ピックアップしたオンライン記事を
毎日お届けします。

以下でメルマガの登録ができます。

購読申し込みで全記事が読める

初月無料キャンペーン実施中

バックナンバー検索

注目のバックナンバーはこちら

最新情報をチェック。

会員になると 最新「事業構想」が読み放題。今なら

初月無料キャンペーン実施中