イノベーティブな発想を活かす「学習する組織」化

イノベーティブな発想を持つ個人を活かす組織を、どう構築すればよいのか。1990年にピーター・センゲが提唱して以来、世界的な経営の実践モデルとなっている「学習する組織(ラーニング・オーガニゼーション)」の例に、その一つの解を求めることができる。

イノベーティブな組織とは、何だろうか。

その問いに一つの回答をもたらしたのが、ピーター・センゲ博士(MIT上級講師)が提唱した「学習する組織」だ。

センゲ博士と親交があり、国内の「学習する組織」論の第一人者である小田理一郎氏(チェンジ・エージェントCEO)は、学習する組織について、「変化の激しい事業環境において、新しい環境に適応し、自らを変革させる能力を備えた組織と言えます」と話す。

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そうした組織作りにおいて重要なポイントは、(1)志を立てる力、(2)複雑性の理解力、(3)共創的な対話力、の3点であるという。

組織や自分自身がどういう未来を目指したいかを示すのが(1)、現実の仕組みを理解し、どうすればビジョンをできるかを理解する力が(2)、現実の理解とビジョン実現に向けて、多くの人と対話し、巻き込んでいく力が(3)である。

そして、こうした力を体現するイノベーションの「推進者」が、「学習する組織」構築の上で重要な役割を担うことになる。

スポーツ用品メーカーに見る実践のモデルケース

小田理一郎 チェンジ・エージェント取締役社長兼CEO

小田氏は、イノベーションを活かした「学習する組織」の具体例として、あるスポーツ用品メーカーの女性の例をあげる。

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