有機光ELの革新をもたらしたオープンイノベーション

経済産業省の2010年度先端技術実証・評価設備整備等事業の採択をうけて、福岡県産業・科学技術振興財団が2013年3月に設立した「有機光エレクトロニクス実用化開発センター」。ここで有機ELを代表する有機光EL分野の産業化を推進する。

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有機光エレクトロニクス実用化開発センター。メタルフリー、発光効率100%の第3世代有機EL発光材料の開発をもたらした。

「有機光エレクトロニクス実用化開発センター」(以下、アイ・キューブ・オペラ)設立の前段階には、「九州大学最先端有機光エレクトロニクス研究センター」(以下、OPERA)における第3世代の有機EL発光材料「Hyperfluorescence」の開発の成功がある。メタルフリーで低コストが可能になることから、有機EL産業化を大きく飛躍させるものとして世界中から注目を集めている。そのため迅速にこの有機ELの実用化を図ろうと設立されたのが、アイ・キューブ・オペラだ。

有機光エレクトロニクスの研究開発拠点

有機光エレクトロニクス実用化開発センター 安達千波矢センター長

「競争が激しい分野ですから、企業は利害を考えている場合ではありません。今こそ日本の有機ELの産業化に向けて、オールジャパンで個々にもっている力を結集する時なのです」とは、アイ・キューブ・オペラの安達千波矢センター長。OPERAのセンター長も兼任する安達さんは、この二つの施設の違いを、「OPERAは掲げられたテーマに対して、0(ゼロ)を1にする、いわばイノベーティブな施設。

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