スマホの進化で「勝ち組」の条件が変化

スマートデバイスの進化は、マーケットの環境をどう変えていくのか。 そして、通信キャリア、ハード、OS、アプリなど各分野の競争力は、どう変わるのか。 激しく変化を続けるマーケットの行方を展望する。

現在のスマートフォンをめぐる勢力争いでは、OSを握っているところが最も強い構造になっている。レイヤーとしては、下層に通信キャリア、中層にハードウェア、上層にOSがあり、さらにその上にアプリケーションが走っている構造だ。

フィーチャーフォン時代は、例えばドコモのような通信キャリアがiモードでサービスを支配していたが、その支配が完全にアップルやグーグルなどOSを持つ企業に移っている。

今後の動向で注目すべき点は、こうした支配構造が崩れるかどうかだ。その兆候はすでに見えており、ドコモはサムスンが開発する「Tizen(タイゼン)」を、auはファイアフォックスOSを導入すると発表している。両OSに共通する特徴は、HTML5をベースとし、オープンソース的な展開をして、1社が独占支配しない構造になっている点だ。

HTML5を使えば、ブラウザ上でほとんどのアプリが動くようになり、OSに制約されることがなくなる。HTML5が広がれば、現在の構造が崩れる可能性が出てくるのだ。

通信、ハード、OS 三つ巴の戦いが激化

スマートデバイスとクルマの連携も進む(Photo by hammershaug)

そうなると、レイヤー構造自体が変わってくる。

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