少しの準備で起業 動き出せば道は開く

アクセンチュアでの修行時代を経て、アイスタイルを立ち上げた吉松CEO。その成功の軌跡は、柔軟で果敢な決断の積み重ねによって成り立っている。

日本最大の化粧品・美容の総合サイト「アットコスメ」を運営するアイスタイルは、12年3月にマザーズ上場を果たすなど、順調に業績を伸ばしている。創業者である吉松徹郎CEOは、自身の原点として、大学卒業後、3年間在籍したアンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)を挙げる。

「心構えを鍛えられました。あるとき、0時少しぐらい前に僕が帰ろうとすると、先輩から『もう帰るのか? 俺とお前では差があるのに、俺より早く帰って、その差をいつ埋めるんだよ』と言われた。その言葉は、今でも心に残っています」

吉松CEOは、アクセンチュアで激務をこなし続けたという。入社1年目には、いきなり自治体向けシステムのプログラミングを任された。吉松CEOには、プログラムを組んだ経験などまったく無かった。そのときに言われたのは、「アクセンチュアは、プログラムを書くように指示したら、1週間でキャッチアップできる人間を揃えているからアクセンチュアなんだ」。

荒っぽい雰囲気のある当時のアクセンチュアは、ベンチャー的な気風の会社だった。そこでの修行を経て、吉松CEOは99年に独立することを決意する。就活時代からの仲間たちが次々と会社を立ち上げ、自らの道を歩み始めていることに刺激を受けての決断だった。

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