良い時に蓄え、悪い時に吐き出す

吉田 誠男創業420年、日本橋で団扇・扇子を扱う老舗、伊場仙氏。日本橋の文化を発信し、活性化を考える

創業420年、日本橋で団扇・扇子を扱う老舗、伊場仙。江戸時代より前の天正年間に創業し、長きにわたり事業を繋げてきた。数々の歴史的災害や経済危機を経験した同社には〝ピンチの乗り越え方"がぎっしり詰まっている。

当社は豊臣秀吉が天下統一を遂げた1590年創業。徳川家康と共に遠州伊場村(現在の浜松市伊場町)から江戸へ上り、江戸湾の埋め立てや治水など、江戸のまちづくりに関わりました。その後、和紙や竹製品の販売、「江戸うちわ」の開発・販売、そして浮世絵の版元(出版社)と、時代に即して業態を変えながら長い歴史を生きてきました。

災禍の多い江戸の復興を早める日本橋の知恵

創業420年、日本橋で団扇・扇子を扱う老舗、伊場

創業420年ともなると、数々のピンチに遭遇します。中でも地震・火事は大きい。

1855年の安政江戸地震では店が倒壊して後継者が圧死し、1923年の関東大震災では、当社も含む日本橋全域が火事で焼失してしまいました。

江戸ではこうした災害が多かったため、日本橋の商家には事業承継の知恵が数多く残っています。

全文をご覧いただくには有料プランへのご登録が必要です。

  • 記事本文残り68%

月刊「事業構想」購読会員登録で
全てご覧いただくことができます。
今すぐ無料トライアルに登録しよう!

初月無料トライアル!

  • 雑誌「月刊事業構想」を送料無料でお届け
  • バックナンバー含む、オリジナル記事9,000本以上が読み放題
  • フォーラム・セミナーなどイベントに優先的にご招待

※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。