北九州空港のポテンシャルを引き出す秘策

2006年に開港した北九州空港は、実は、日本で数少ない24時間利用可能な空港である。この空港をいかにうまく活用していくかは、県や、九州全体の経済発展にも大きなポイントとなる。

24時間利用可能な海上空港である北九州空港。LCC事業は、一日でいかに効率よく運行するかが大事で、北九州空港と福岡空港の補完関係も、LCCに適している。プライマリー空港とセカンダリー空港の上手な使い分けを行うことで、空港利用料を低減し、1機当たりの稼働時間を長くでき、よりコストメリットを引き出せる

国際的な視点で空港のメリットを考えたとき、重要な点は24時間、いつでも離着陸可能なことだ。ところが、実は国内には24時間稼働する空港は羽田、関西、中部、新千歳、那覇、北九州の6空港しかない。騒音問題などへの配慮のためだ。

スターフライヤーの米原愼一代表取締役社長執行役員は、「現実的には、24時間空港として機能しているのは羽田、関西、中部、北九州の4つです」とその現実を話す。

加えて、空港の価値は、近隣の空港や新幹線との競合とも関係する。例えば羽田と成田、伊丹と関西はいずれも基幹空港(プライマリー空港)で、その価値が分散している。中部空港は近隣に小牧というセカンダリー空港が立地するが、小牧はジェット機の乗り入れができない。東京や関西は新幹線との競合もある。そうして見ていくと、国内随一の価値をもった空港が、北九州空港なのだ。「北九州空港は、プライマリーである福岡空港と完全な補完関係にあります。しかも小倉からバスで30分と都市部に近接しています。ビジネスユースの多い北九州空港では、早朝から深夜まで対応可能な点も大きなプラス材料になります」(米原社長)。

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