国家のパターン

2012年は世界各国で選挙が行われ、新たに代表者が選ばれた。日本語のツイッターでは、師走から新年にかけて「来年こそ・・・・」、「今年こそ・・・」、「今度こそ・・・」と様々な覚悟が表明される。自然の豊かなインドのチェンナイ近郊のカルカッパムに滞在した時に、朝から何百万羽の多様な鳥のさえずりに文字通りたたき起こされ感動したことがあるが、鳥からみれば私達のさえずりはどのように聞こえるであろうか?

国の創り方には、それぞれの歴史、文化が反映する。つまりそこに住む人々の知力と運が国力に反映し、国力は人々の富、そして国土のかたちに還元され、それぞれの地域特有の文明が創り出される。

そうした本来は多様な文明をまとめて整理するために、私達は乱暴にも、石器、土器、青銅器、鉄器、そしてコンピュータや太陽エネルギーに使われるシリコンに代表される新石器というように、物質・材料を、表象〝アイコンⅡ〟として活用してきた。そして石油に代表される化石エネルギーや究極の核エネルギーの利用は、この文字通り唯物論的な歴史記述に多様な色彩を付加してきた。地中の富を地上の富とする技術として生れた錬金術は、エネルギーをふんだんに活用することによって多様な物質を生産し、富を人間社会にもたらしてきたのである。

物質は使用目的を与えられると材料になり、材料を活用してモノ(人工物)が製作される。モノには日用品から橋、家、船、自動車等々、多種多様あり、モノが集まって農村や都市そして環境が形成され、その環境と人々の総和が国家となる。

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