経済人が挑む「アグロフォレストリー」拡大

今、国連機関がグリーンエコノミーの最先端をいく企業として注目するフルッタフルッタ。事業を通じてアマゾン地域で行われている「森を作る農業」の発展に尽力している。

今年6月に行われたリオ+20サミットの大きなテーマの1つが、「持続可能な開発と貧困根絶の文脈におけるグリーンエコノミー」だった。この「グリーンエコノミー」を実践し、世界的に注目を集めている日本企業がある。アマゾンフルーツのマーケティング、販売、市場開拓を手掛けるフルッタフルッタだ。

乱開発を目にして10年間で変わった意識

同社は事業を通じて、農業(アグリカルチャー)と林業(フォレストリー)を掛け合わせた「森を作る農業」とも呼ばれる「アグロフォレストリー」の保護と発展を図っている。

同社代表の長澤氏は、食料品会社の社員だった1991年からアマゾンと関わりを持つようになった。アグロフォレストリーの存在を知ったのは00年、その仕事で出向いたアマゾンのトメアスという町で農協を組織する日系人と出会ったのがきっかけだった。彼らはかつてプランテーションで失敗していたが、今や森と見紛う7000ヘクタールの農地で年間1万トン、70種類以上もの作物を生産していた。

もともと「自然保護には全く興味がなかった経済人」という長澤氏は、ちょうどその頃、10年に及ぶアマゾン通いで森林破壊の実態を目の当たりにし、何かできないかとモヤモヤするようになっていた。

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