Jリーグの運営ノウハウを無償提供
アジアで最も大規模かつ安定的な運営を続けているJリーグは、各国リーグ発展のため、
そしてアジアでのデファクトスタンダードを握るため、全ノウハウを無償提供している。
アジア地域では、日本人の想像以上にJリーグが高く評価されている。一番の理由は、1993年のJリーグ開幕からわずか20年で日本代表がワールドカップ4大会連続出場、アジアカップ優勝など結果を出し、香川真司、本田圭佑、長友佑都といった日本人選手が世界トップレベルでプレーしているからである。アジア諸国からすれば、日本サッカー不毛の時代と言われた1993年以前と以後で、まるで別の国のようになったという印象だろう。
リーグ規模は2位の2倍超クラブ収益力も他国を圧倒
しかし、日本サッカーのレベルアップだけが評価されているわけではない。アジア諸国の間では、Jリーグの運営自体も注目を集めている。まず、アジア各国リーグの市場規模を比較すると、Jリーグはトップの120億円で2位カタールの48億円の倍以上、3位のUAEは24億円で、Jリーグの5分の1に過ぎない(別表参照)。収入の内訳も、Jリーグはスポンサー、テレビ放映権、グッズ収入の3本柱でバランス良く成り立っているが、他国はスポンサーという名目の政府からのサポートが大半だ。クラブの収益力を見ても、Jリーグと他のアジアのクラブとの差は歴然としている。1位・浦和の58億円を筆頭に、なんとアジアの上位10クラブのうち、9クラブが日本のクラブで占められているのだ。
Jリーグのクリーンで安定的、効率的な運営と健全経営が明示されたこの数字は、アジア戦略に置いても大きな意味を持った。Jリーグメディアプロモーションのアジア戦略室・室長の山下修作氏は、その効果を語る。
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