成功する事業構想の条件

通信自由化30年を切り開いてきた先駆者
日本を代表するアントレプレナーのひとりである千本倖生氏。自らの半生を振り返るとともに、日本の起業家に足りないもの、そしてこれから起業家育成に必要なものとは何かを聞いた。
―起業に適したタイミングというのはあるのでしょうか。
事業分野によっては、タイミングを逃したら二度とチャンスはないようなものもあります。第二電電(KDDI)がまさにそうです。日本電信電話公社がNTTに民営化され、自由な競争が始まるということは決定的なことでした。そのときたまたま私の年齢は42歳でしたが、もっと早く日本の通信自由化が始まっていれば、そのときに起業していたかもしれません。社会の大きな構造変化は、ベンチャー創業にとって重要なオポチュニティをもたらすものです。明治維新の後や、終戦直後にたくさんの企業がスタートしたことからも起業家には社会の大きな構造変化をとらえるセンスが必要です。
事業構想を精錬するために欠かせないチーム力
―事業のアイデアを単なる思いつきから精錬するためにどんな方法がありますか。
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