「スター」を売って「新人指名権」に懸ける MLB流マネジメント術
イチローの放出で、マリナーズが得られる金銭的な対価はたかが知れている。
なぜ、イチローを手放したのか。移籍の流れが作り出された背景には、球団格差の問題がある。
イチロー選手がヤンキースに移籍したことが大きな話題となった。同選手が記者会見で述べたように、「一番負けているチームから勝っているチームに行く」ことになったわけだが、これはMLBでは「貧乏チームから金持ちチームに移籍する」こととほぼ同義だ。
ヤンキースとマリナーズの球団収入と年俸総額を比較すれば、その違いは一目瞭然だ。マリナーズの2倍以上の収入を得るヤンキースは、マリナーズの球団収入に匹敵する金額を選手年俸に充てている(図参照)。

イチロー選手の今年の年俸は1800万ドル(約14億4000万円)と報じられているが、 今回の移籍でヤンキースが負担するのはその8分の1の225万ドル(約1億8000万円)に過ぎない。
つまり、マリナーズが手にする金銭的な対価はたかが知れているのだ。では、マリナーズはこのトレードで何を手にするのだろうか?
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