識者が解説!ビッグデータの可能性

"情報を制する者は世界を制する" ―この言葉がいよいよ現実味を帯びてきた。猛烈な勢いで増加する大量のデータを収集・分析して、実社会にどう適応させていくか、いわゆる「ビッグデータ」活用の新たな挑戦が始まっている。

近年急速に脚光を浴びているビッグデータ。その要因のひとつとなった象徴的な出来事が7年前に起きた。米国立標準技術研究所後援の機械翻訳コンテストが開催されたときのことである。難解かつ独特なアラビア語の大量の記事をいかに正確に英文記事へと翻訳できるか、その翻訳精度の高さを競う大会だが、この年、圧倒的勝利を収めたのは初参戦したグーグル。勝因は、従来のアプローチをひっくり返す驚くべき手法だった。

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「彼らはアラビア語がわかるメンバーが1人もいなかったが、自然言語処理モデルやアルゴリズムを作ることもしなかった。何をしたかというと、単にグーグルのweb検索で収集した1兆2000億にのぼる語句のデータに当てただけ。大量のデータを適用したことにより、精度の高い翻訳分析ができてしまった。大量データを使えば使うほど価値を生み出し、できなかったことができるようになることが証明された結果、ビッグデータという概念が生まれ世界が注目するようになった」。

そう説明するのは、楽天技術研究所の森正弥所長だ。

eコマースの精度を高める楽天の取組み

楽天市場、楽天トラベルなど50以上の事業を展開し、2012年6月現在7800万人の会員数を抱える楽天は、購入履歴や宿泊情報など様々な大量のデータをデータベースに蓄積してきた。07年頃より、これらのデータを、ショッピングなどにおけるレコメンデーションやサーチといったサービスに活用している。

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「大量データを使えば使うほど、組み合わせれば組み合わせるほど、精度が向上することがわかり、特にeコマースにおいては売り上げに非常に大きなインパクトをもたらした」。

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