地震で発生する「電気火災」を正確に予防

地震後に発生する「電気火災」を未然に防ぐ感震ブレーカー。さまざまな種類の製品が販売されているが、電気機器の専門メーカーである河村電器産業では分電盤タイプの感震ブレーカーを販売している。その最新モデルから最先端の機能を紹介する。

過去の震災では、火災発生の原因の半数以上が、電気器具などから発生する電気火災であった。さらに、地震で発生した「停電」の復旧が火災を引き起こすことがある。いわゆる「復電火災」だ。地震で家具や衣類が散乱した避難後の無人の部屋で、停電から復旧し、通電によって電気ストーブや壊れた家電のショートなどにより火災が発生してしまう。

これらを防ぐアイテムとして、内閣府も普及に力を入れているのが「感震ブレーカー」である。地震を感知するとブレーカーを作動させて電源を遮断。復電時の危険を回避する。

「感震ブレーカーの注目は高まっています。内線規程の変更により、全国的に感震ブレーカー設置を推奨、地震時に著しく危険な密集市街地には勧告となっています」というのは河村電器産業の瀬川伸樹氏だ。

瀬川 伸樹 河村電器産業 電材事業部 リニューアルプロジェクトチーム マネージャー

利用環境にも適応する高性能モデル

河村電器産業は分電盤やブレーカーといった電気機器の専門メーカーである。そのため感震ブレーカーも最新鋭の製品を用意している。それが「感震ブレーカー機能付ホーム分電盤」だ。

これは分電盤タイプである。震度5強以上の地震を判断して、地震発生と共にランプとブザーでお知らせを3分間実施。その後、自動で電源を遮断する。警告中に停電した場合は、復電時に電源を遮断するようになっている。簡易タイプとは異なり、遮断まで時間があるのでパニックになりにくい。新型感震ブレーカーは、新たに遮断する震度や遮断までの時間は3段階(3分、1分、即遮断)に設定することができるようになった。さらに従来製品と比べると、地震を識別する精度が高められ、コンパクト化により、設置性もアップ。さらに低コスト化も実現した。また、地震は何度も大きな余震に見舞われる。住み続けることは可能だが、若干の床の傾きが発生するときもあるだろう。そのようなときでも、最新モデルは、若干の傾きであれば再設定(リセット作業)することで、そのまま使用続行が可能。最先端ならではの優れた性能を備えている。

「感震ブレーカーの普及率は1%未満、業界を上げて普及を目指す必要がある。

分電盤タイプの感震ブレーカーの存在を多くの方に知ってもらい、地震による電気火災が減って欲しいと考えています」と瀬川氏。恐ろしい火災を防ぐアイテムのひとつとして、「一軒でも多く普及」。それが河村電器産業の使命だという。

新型センサーにより、感知する地震の大きさを震度5強、震度6弱から選択。遮断までの時間設定も可能だ

お問い合わせ

  1. 河村電器産業株式会社
  2. TEL:03-5436-6013
  3. mail:info_sales@kawamura.co.jp
  4. URL:http://www.kawamura.co.jp/

この記事に関するお問い合わせは以下のフォームより送信してください。

全文を読むには有料プランへのご登録が必要です。

  • 記事本文残り0%

月刊「事業構想」購読会員登録で
全文読むことができます。
今すぐ無料トライアルに登録しよう!

初月無料トライアル!

  • 雑誌「月刊事業構想」を送料無料でお届け
  • バックナンバー含む、オリジナル記事9,000本以上が読み放題
  • フォーラム・セミナーなどイベントに優先的にご招待

※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。