制震ラックで地震からデータを守り事業継続を支える

今後も各地で予測される大地震。発災時に事業を継続させるためには、サーバなどのIT機器の地震対策が欠かせない。日東工業の制震ラック「ガルテクト」は、地震によるラック内の揺れを最大約50%低減。IT依存度が増した企業・自治体が相次ぎ導入する地震対策の切り札だ。

ラック内の地震の揺れを最大約50%低減

NEBS規格Zone3(入力最大加速度 1108gal)による加速時

 

近年、全国各地で大地震が発生し、大きな被害をもたらしている。その一方、IT技術への依存度は日増しに高まってきており、ネットワークの寸断、サーバの破損などが生じた場合、企業や自治体は途端に業務停止に陥り、その影響は甚大なものとなる。そのため、発災時でもサーバなどのIT機器が継続して機能することがきわめて重要であり、東日本大震災以降、声高に叫ばれるようになったBCM(事業継続マネジメント)の観点からも、IT機器の地震対策は急務だといえよう。こうした中、2006年の発売以降、着実に導入実績を増やしているのが日東工業の制震ラック「ガルテクト」だ。

高津 祐司 日東工業 IT機材開発部 課長

業界初の制震技術を活用し長周期地震動にも対応

ガルテクトは、業界初となる制震構造を採用したシステムラックだ。同社のIT機材開発部課長の高津祐司氏は、「ラック用免震台使用時では難しかった高層階での長周期地震動にも十分対応できるよう、高層ビルや住宅で実績のある制震技術に着目して開発しました」と話す。

業界初の2重フレーム制震構造によるラック

 

ガルテクトは、フレームとマウントアングルが分離した2重フレーム構造で、その間に設置された制震ダンパーが変形することにより、ラック内の地震の揺れを従来ラックと比較して最大約50%低減する。また、フレームには、ロールフォーミングによる多重曲げ構造を採用し、軽量でありながら高剛性を確保。制震ダンパーには、住友ゴム工業と共同で開発した高いエネルギー吸収能力を持つ特殊な高減衰ゴムを組み込んだ。開発にあたっては、自社の大型耐震試験装置で500回以上の耐震試験を実施。限られたスペースで性能を最大限発揮する制震材の設置方法を追求した。

ラックを連結しても単体と同様に制震効果を発揮するのも特徴で、周囲に可動スペースが必要となるラック用免震台使用時に比べ、最大50%の省スペース化を実現。また、地震の揺れをラック内で吸収できるため、周辺に人がいても安全なのも大きなメリットだ。

発売から丸10年を迎え、すでに全国数百カ所のサーバルームやデータセンターなどに導入されているガルテクト。今後も大規模地震の発生が各地で予測される中、BCMに欠かせない製品として注目を集めていきそうだ。

仙台市では震度6弱の揺れを吸収し、サーバの安定稼働を継続した

お問い合わせ

  1. 日東工業株式会社
    お客様相談室

  2. TEL:0561-64-0152
  3. URL:http://www.nito.co.jp

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