2020年7月号
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知が創る未来ビジネス

コロナ後の世界 一人一人が個として動き始め、「知」が問われる

早川 典重(事業構想大学院大学 特任教授)

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ポストコロナの世界では、一人一人が個として動き始め、「自らの知」が問われるようになる。そして、企業や組織にもパラダイムシフトに対応した経営が求められ、自らを変革できる者だけが生き延びていく。それは、ワクワクドキドキする世界の幕開けだ。

拡大するバーチャルの世界

みなさんは、いかがお過ごしでしょうか? 緊急事態宣言の下、大変ご苦労されておられることと思います。私は屋久島にしばらくいて、米寿に近い父と共に晴天の続く毎日をペンキ塗り、大工仕事、小さな農園造りなどに夢中になりながら過ごしています。様々な作業において、父から学ぶことが多く、ネットや本からの知識では分からないリアルな知識を教えてもらっています。世の中には、活用されていない偉大な知財がいっぱい眠っていることを肌で感じています。

ポストコロナの世界とは、バーチャルの世界での生活領域が増すということで、これはいずれ起こると思われていたことが前倒しに加速します。仕事も学校も買い物も食事も飲み会も、ビジネス的には出張や打合せ、決済等も、リアルよりもバーチャルの時間が加速度的に増えるということです。

そして多くの既存のポジションや仕事が消えていき、必要なものしか残らなくなっていきます。大量失職時代の到来です。

一方で本当に必要とされるものとは何でしょうか? それは、バーチャルとリアルの世界を繋ぐインフラと個々の知に行き着くと考えられます。バーチャルの世界では、知を生み出す力が価値を生み出す一方で、今までのプロセス型の仕事は判断も含めてAIにとって代わられ、YESマンで出世できていた世界は縮小していくのです。

ただし、リアルの世界は別です。人間の基本的な欲求は一定で減ることはなく、衣食住や医食住は維持され、更に、そこだけにしか無いものや経験もまた価値を持つものだと思います。

過去の慣習や常識から脱却し、
変化できる会社が生き残る

この1か月、様々な方々からコロナ後の世界について質問や相談を受けてきました。そこで、いくつかの観点から世界の変化を模索すると共に知や見えない資産との関係を考えてみたいと思います。最初に、仕事という観点から見ていきましょう。

みなさんも実感されていると思いますが、第一に、働き方や会社のあり方が明らかに変わります。実は、出社しなくてもWEBでできることが、たくさんあるということです。大会社にいると、大して読みもしない報告書を大量に作り、お座なりで大勢集まっての打合せを行い、一方で重要なことをじっくりと考えることもできない理不尽さというか無駄と感じていたことが削ぎ落とされてくるのを、実感された方もおられるのではないでしょうか?

出社している時より、短時間で多くのアウトプットを出していると感じている人がいる一方で、やはりWEB会議では限界があり、リアルなF2F(フェイス・トゥ・フェイス)の打合せの方が効果や価値もあると感じている方もおられると思います。

「社内の常識は世間の非常識」と自虐的に会社内で話をしていても、なかなか変えられないのが実情です。そんな中で、まさに今、会社や組織の改革の絶好の機会が与えられており、過去の慣習や常識に捉われずに、一つ一つ棚卸をして変化できる会社がポストコロナの世界で生き残れるのでしょう。

飲食のお店の厳しい状況が毎日のようにニュースで流れます。その中で、ほんの少しでも足しにしようとお弁当やTake out、ネット予約による配達など、何かを変えようと努力しているお店がある一方で、大変だとクレームを言うだけで行動に繋がらないシーンも映し出されます。会社や組織の規模に関わらず、一人一人が足掻くこと、少しでも変えようとする力を持つものだけが、自らを変革し生き延びていくのでしょう。

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