IoT時代、ラジオが復活!? radikoの「生みの親」が語る

スマホやパソコンでラジオを聴けるサービス「radiko」。同サービスを考案、実用化した関西大学・三浦文夫教授は、今後、radikoは様々なサービスとの連携が進み、radikoを核とした収益機会が広がると語る。そして、スマートスピーカーなどの登場も追い風になり得るという。

三浦 文夫(関西大学 社会学部メディア専攻 教授、radiko フェロー)

――2010年のリリース以来、「radiko.jp(ラジコ)」は着実にユーザーを増やしています。成長の要因を、どう見ていますか。

三浦 現在、radikoアプリの累計ダウンロード数は2000万を超え、月間ユニークユーザーは約1000万人です。

収益はプレミアム会員の月額料金で得ており、有料サービスとして放送エリアを越えて全国の参加ラジオ局を聴取できる「エリアフリー」を提供しています。プレミアム会員は約50万人を超え、継続率はとても高くなっています。

radikoが成長できているのは、権利者、放送局、広告代理店などステークホルダーの理解を最優先にして、説明にも時間をかけてビジョンを共有したからだと思います。現在、radikoには民放連加盟ラジオ101局のうち92局が参加しています。

radikoは2016年、過去1週間の番組を聴取できる「タイムフリー」の実証実験を開始。同じく2016年、若者をターゲットに、トークや音楽など指定した箇所をSNSでシェアできる「シェアラジオ」機能を追加した

若年層の獲得に力を入れる

――現状の課題について、どう見ていますか。

三浦 radikoのメインユーザーは40代で、若い頃にラジオに親しんだ人がもう1度ラジオに戻ってきています。一方で10代~20代の比率は低く、若年層の取り込みが課題です。

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