プロゴルファーが考える震災復興支援 チャリティーの可能性

プロ10年目となる一ノ瀬優希は、女子プロゴルファーのひとりとして、熊本の復興を目的とするチャリティーオークションを立ち上げた。約520万円(チャリティー金+企業寄付金)が集まり、そのすべてを熊本へと募金した。これをきっかけに、一ノ瀬はスポーツ選手が行うチャリティーの可能性を知ることとなる。
文・小島 沙穂 Playce

 

一ノ瀬 優希(女子プロゴルファー)

2016年4月14日。一ノ瀬優希をはじめとする女子プロゴルファーたちは大会のため、熊本の地に立っていた。同じ日、最大震度7を観測する大地震が熊本を襲い、街は一変することになる。大会は中止となり、選手たちはすぐに関東に戻ったが、一ノ瀬の頭からは熊本の情景が離れなかった。

熊本県出身の彼女には、熊本に住む親戚や友人たちがたくさんいる。彼らの中には、これまでと生活を同じくすることができなくなった人も何人もいた。彼らの話を聞いたり、実際に自分自身で感じた揺れの恐怖、崩れた街並みを想い、一ノ瀬は熊本のためになにかできないかと声を挙げた。

日本女子プロゴルフ協会の主催するチャリティー活動のほかに、いち選手である一ノ瀬が主体となり、熊本復興を目的とするチャリティーオークションを企画したのだ。

選手たちの協力のもと進めたチャリティーオークション

熊本地震直後、一ノ瀬の身近な人を含め、熊本に住む人たちは不安を抱えながらの生活だった。2017年1月現在も仮設住宅に住む人がいる。

「困っている人がたくさんいるにも関わらず、東京にいる私は何の不自由もなくいつもの日常を過ごしている。いつも通りにゴルフをしていていいのか、ギャップに悩まされました」

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