大自然を独占、秘境の新ビジネス 1日1組限定「自分だけの村」

コンセプトは「大人の冒険」、「大人の秘密基地」。1日1組限定、無人島のような環境で、「完全なる非日常」を体験できるキャンプ場が、人気を集めている。

1日1組限定のプライベートキャンプ場「AQUA VILLAGE」。三方を山に囲まれ、船でしか行くことができない

西伊豆にある、船でしか行けない1日1組限定のキャンプ場。目の前が海、三方を山に囲まれ、まるで無人島のようなロケーションを仲間と独り占めできる。コンセプトは、「何もないけど、何でもある」。楽しみ方は自由だ。

1組といっても、最大150人まで利用できる。友人と過ごすのはもちろん、結婚式や同窓会、企業研修など、利用シーンはさまざま。その特異な立地を活かし、シークレットライブも行われる。

そのキャンプ場とは、「AQUA VILLAGE(アクアヴィレッジ)」。料金は1泊2日で1万6200円ながら、土日の予約が殺到し、夏季には平日も予約で埋まる。唯一無二のキャンプ場をつくり上げたのは、VILLAGE INC.の橋村和徳代表だ。

今、豪華でラグジュアリーなキャンプ「グランピング」が注目を集めている。橋村代表が「AQUA VILLAGE」をオープンしたのは2010年、「グランピング」を誰も話題にしていなかった時代だ。橋村代表は、自らのビジネスを「キャンプ場ではない」という。

「僕たちは、そこにいる人たちが自由に使える『村』をつくっている。それを表す言葉がなくて、そう言わないと伝わらないので、キャンプ場と言っているだけ。やっていることは村づくりで、言うなれば『ヴィレッジング』です」

「完全なる非日常」を提供する

佐賀県唐津市出身の橋村代表は、海、山、川に囲まれて育った。大学で上京し、卒業後はテレビ局を経てITベンチャーの立ち上げに参画したが、その間も自然には親しんでいた。

房総半島、三浦半島、伊豆半島と、自分の“遊び場”を探す中でたどり着いたのが、現在は「AQUA VILLAGE」になっている場所だ。1年に1回、友人たちとプライベートフェスを開催するなど、その場所に魅せられていた。独立を決意したとき、思い至ったのが、そこで何かをすることだった。

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