負傷中の今だからこそ考える未来の自分

U-23日本代表、そしてFC東京の新戦力としてその活躍に期待がかかる若きサイドバック、室屋成。しかし、サッカー人生はこれからという2016年2月、彼は左足を負傷してしまう。それでも今、彼の表情は明るい。けがからの復帰、そして世界にはばたくためのビジョンとは。
文・小島 沙穂 Playce

 

室屋 成(むろい・せい)プロサッカー選手

2016年1月。U-23日本代表で唯一の大学生プレーヤーとして参戦した室屋成は、準々決勝のイラン戦で決勝点をアシスト。リオデジャネイロオリンピックへの出場権獲得に大きく貢献した。オリンピックの日程も近づき、これからの飛躍が期待できる選手である。

そして2月、JFA・Jリーグ特別指定選手として登録されていたFC東京にプロとして正式加入を決める。明治大学に在籍しながら、青赤軍団の新たな星として、背番号6を背負うことになったのだ。明大在学中に特別指定選手として選ばれ、さらにプロ契約した例として、ほかに長友佑都選手が挙げられる。ふたりがたどる道は似てはいるが、同じではない。室屋は室屋自身のサッカーを見つけるために、日々練習を重ねている。

しかしその直後の2月11日、キャンプに合流した初日に、室屋は左足を疲労骨折してしまう。FC東京にとっても、オリンピックで戦う日本代表にとっても、彼の離脱は大きな痛手となるだろう。

疲労がゆえの負傷
リオまでのケアは

いよいよサッカー選手としての活動が始まるというこれからの時期に、思わぬけがで立ち止まってしまうことになった室屋。五輪予選などで溜まった疲労がゆえに、骨に負担がかかってしまっていたのだ。リハビリ療養中の彼は、試合に貢献できない悔しさをあらわにしながらも「ある意味運がよかったのかもしれない」と語る。

「もちろん、けがをしたときはショックではありました。しかし、オリンピック本戦までに完治させることができる今の時期でよかった、と前向きに考えています。疲労のピークがもう数ヵ月ずれていたら、本戦直前に骨折していたかもしれないと思うと恐ろしいですね。今はひたすら、完治させるべくリハビリとトレーニングに励むのみです」

取材時、ちょうどギプスがとれた直後だという室屋は、現在はチームでの練習を離れ、主に筋力を落とさないためのトレーニングを行っていると言う。足に負担がかからないよう、上半身の筋肉のビルドアップが主だ。

「オリンピックに向けた、最高のコンディションを今から段階を踏んでつくっていくことが大切です」

サッカー選手としては体が細く、筋量が多くない室屋は、フィジカル面での強化も自身の課題として挙げている。

「プレーができない今だからこそ、ピッチから離れて自分の身体と向き合うことで、復帰までに弱点を補える。けがはチャンスに変えていける。けがをきっかけに、自分の身体のことについて改めて振り返る機会ができたことはプラスに考えています」

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